柴又探訪

柴又に来るなら京成金町線の柴又駅で降りるのが便利だ。京成高砂駅やJRの金町駅で京成金町線に乗り換えることができる。ただし、京成金町線は単線なので15分に1本ぐらいしか電車が来ない。

柴又駅で降りるとすぐ寅さん像に出迎えられる。ちょっとうつむき加減の哀愁の漂う寅さんだ。この寅さん像と一緒に記念写真を撮る人も多い。

帝釈天参道
帝釈天参道

少し歩くと、帝釈天参道の入り口に突き当たる。帝釈天参道を進むと、参道の両側には名物の草だんごや塩せんべいを売る店、老舗の川魚料理店などが軒を連ねている。

柴又帝釈天
柴又帝釈天

5分も参道を歩き進むと、柴又帝釈天に行き着く。柴又帝釈天は映画『男はつらいよ』の渥美清演じる寅さんゆかりの寺として知られるようになった。

寅さんは、帝釈天で産湯を浸かったとされている。映画『男はつらいよ』シリーズ上映中は大勢の観光客で賑わった。終了した現在でも大勢の観光客が訪れている

彫刻ギャラリー
彫刻ギャラリー

あまり知られていないが、帝釈堂内殿の外部は東・北・西の全面が見事な装飾彫刻で覆われている。帝釈天を訪れたら、この彫刻ギャラリーを是非見学したいものである(有料) 。

渡り廊下から見る邃渓園
渡り廊下から見る邃渓園

彫刻ギャラリーを進むと渡り廊下に出ることができる。ここから、邃渓園(けいすいえん)と呼ばれる庭園を見ることができる。池泉式庭園で、昭和40年(1965年)、向島の庭師永井楽山により設計された。この庭園も是非観賞したいものだ。

帝釈天境内で行われる大道芸
帝釈天境内で行われる大道芸

不定期(主に日曜祭日)だが帝釈天の境内で大道芸が行われている。運がよければ見ることができるだろう

寅さん記念館
寅さん記念館

映画「男はつらいいよ」のファンならば、帝釈天の近くにある寅さん記念館を訪れるとよいだろう。いわゆる寅さんグッズがたくさん置いてある。

町並みのみにチェアに見入る人
町並みのみにチェアに見入る人

たとえば、寅さんの実家「くるまや」の模型。明治32年から大正2年まで、金町~柴又間の約1.5キロを人力で運行した人車鉄道の模型、昭和30年代の帝釈天参道の街並みのミニチュアがある。

映画「男はつらいよ」の歴代のポスター
映画「男はつらいよ」の歴代のポスター

また、映画「男はつらいよ」の歴代のポスターなどを見ることができる。

山本亭でくつろぐ
山本亭でくつろぐ

寅さん記念館を出るとすぐに日本庭園の美しい山本亭がある。山本亭は日本ではそれほど有名ではないが、米国の日本庭園雑誌のランキング調査にて3年連続全国第3位に選ばれたことがある。平成15年に「東京都指定歴史的建造物」にも指定された。

山本亭の日本庭園
山本亭の日本庭園

この山本亭は実業家の山本氏の住居を昭和63年3月14日に葛飾区が取得したもので、平成3年4月から一般公開された。
山本亭は、和洋折衷の建物で日本間で抹茶を飲みながら  美しい日本庭園を眺めることができる。

矢切の渡し入り口
矢切の渡し入り口

山本亭を出て10分くらい歩くと矢切の渡しに着く。矢切の渡しは、江戸川をはさむ矢切と葛飾区柴又を結ぶ渡しである。渡船の料金は大人100円、子供50円で、休日には大勢の人が利用している。「房総の魅力500選」に選定されているほか、柴又帝釈天界隈とともに環境省の「日本の音風景100選」にも選定されている。

渡し船に乗り込む人たち
渡し船に乗り込む人たち

矢切の渡しが有名になったのは、明治時代の伊藤左千夫の小説『野菊の墓』によるところが大きいとされている。現在、矢切にこの小説の文学碑が建立されている。しかし、現代人にとっては、明治の文豪の小説よりも、ちあきなおみや細川たかしの歌「矢切の渡し」によるところが大きいのではないだろうか。

渡し船で対岸に向かう
渡し船で対岸に向かう

渡しと言っても、実用のために利用している人はほとんどいない。現在はほぼ観光用途のために存在している。矢切側の公共交通機関がやや遠いため、多くの乗客は柴又側から乗船し、矢切に着いたらUターンして柴又に戻ってくる

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